大学事典 の解説
キング・アブドゥルアズィーズ大学[サウジアラビア]
キング・アブドゥルアズィーズだいがく
サウジアラビアを代表する国立総合大学の一つ。サウジアラビアの西側,紅海沿岸の都市ジェッダに位置する。第2次世界大戦後に石油開発が本格化したサウジアラビアでは,経済発展とともに国家開発を担う人材育成が課題となった。このため1957年にリヤドに初の国立大学(キング・サウード大学)が設置された。西部にも大学の建設を望む声が高まり,1967年に建国の祖の名前を冠するキング・アブドゥルアズィーズ大学が誕生。当初,私立大学と位置づけられたが1974年に国立大学となった。準備段階のプログラムでは男子68人,女子30人の学生を受け入れ,翌年度に経済・経営学部が設置された。2015年時点で19学部を擁し,10万人を超える学生が学ぶ。イスラームの影響でキャンパスは男女別であるが,開学時に女子にも教育機会を提供したのでサウジアラビアでは女子教育のパイオニアと目される。ゲノム医学研究,環境学の研究拠点を備える。2015年のQS社の世界大学ランキングでは303位。
著者: 和氣太司
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報