日本大百科全書(ニッポニカ) 「リヤド」の意味・わかりやすい解説
リヤド
りやど
Riyadh
サウジアラビアの首都。アラビア半島のほぼ中央、ネジド台地の標高594メートルに位置し、ワジ・ハニーファとその支流のワジ・アイサーン、ワジ・バサの合流点にある。人口372万4100(2003推計)。古来、広大なナツメヤシのプランテーションがあり、地名は庭園を意味する。1902年クウェートに亡命していたサウド家のアブドゥル・アジズ2世(通称イブン・サウド)がこの地を奪回したころは、高さ約7メートルの厚い土塀に囲まれた、迷路の町であった。1932年サウジアラビア王国が成立すると首都となり発展した。
とくに第二次世界大戦後は石油収入により急速に近代化され、広い道路に沿い各省の本部やホテル、高級住宅、商店が並んでいる。王宮が威容を誇るほか、ワッハーブ派イスラム教徒の本拠地として数多くのモスクがある。かつてはジッダに置かれていた外務省、外国公館も、リヤドへの外国人流入を規制する方針が緩和されたことにより、1983年リヤドに移転した。
[片倉もとこ]