改訂新版 世界大百科事典 の解説
キング・チャールズ・スパニエル[種]
King Charles spaniel
原産地がイギリスの愛玩犬。王朝時代のヨーロッパ各地の宮廷で愛育されていた小型スパニエルの後裔(こうえい)で,スパニエルの仲間のうちで最も小さい。イギリスのチャールズ2世が特に熱愛したことから,この名称で呼ばれるようになった。耳は大きく垂れ下がり,円い両眼は左右に広く離れ,口吻が著しくつまっているのが特徴である。日本のチン(狆)の血液を取り入れて改良され,18世紀末ころ現在の容姿のイヌが作られたと伝えられる。被毛は長い絹糸状で柔らかく,毛色はブラック・タン(黒地に茶褐色斑),白地に黒とタン(トライカラー),白地に栗色かレッドなどがある。体高約25cm,体重3.5~6.3kgの超小型種(トイ・サイズ)。
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報