ギャチュン・カン山(読み)ぎゃちゅんかんさん(その他表記)Gyachung Kang

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギャチュン・カン山」の意味・わかりやすい解説

ギャチュン・カン山
ぎゃちゅんかんさん
Gyachung Kang

ネパールヒマラヤ山脈エベレスト山北西約25キロメートルにある高峰。標高7922メートル。南に流れるドウド・コシ川上流の氷河上にそびえる。西から東へ延びるチョー・オユー山(8201メートル)、ゴジュンバ・カン山(7646メートル)と同じ尾根上にあり、これがネパールと中国チベット自治区との国境稜線(りょうせん)になる。ギャチュン・カン山の南壁はそそり立つような絶壁で、第二次世界大戦後イギリス隊によって何度か偵察されたが試頂はされなかった。本格的には1964年、長野県山岳連盟隊(正式名は全日本山岳連盟ヒマラヤ登山隊、隊長古原和美、1923― )が、南のゴジュバ氷河から攻撃し、4月10日に初登頂に成功した。

[金子史朗]

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改訂新版 世界大百科事典 「ギャチュン・カン山」の意味・わかりやすい解説

ギャチュン・カン[山]
Gyachung Kang

クーンブ・ヒマールKhumbu Himal山群に属し,エベレストの北西,チョー・オユーの東,ネパール・チベット境にある。標高7922m。ゴジュンバ氷河の源頭にある馬蹄形をした山。1952年から偵察されているが,64年,長野県山岳連盟隊(古原和美隊長)が初登頂に成功した。この山の西隣にゴジュンバ・カンNgojumba Kangがあり,Ⅰ峰7806m,Ⅱ峰7646m,Ⅲ峰7601mと続くが,65年明治大学隊がII峰に初登頂した。
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