ギータゴービンダ(英語表記)Gītagovinda

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギータゴービンダ」の意味・わかりやすい解説

ギータゴービンダ
Gītagovinda

インドのサンスクリット抒情詩。邦訳名『牛飼いの歌』。 12世紀後半頃の詩人ジャヤデーバ作。 12章から成り,ビシュヌ神の化身である牧童クリシュナと牛飼い女ラーダーとの官能的恋愛を主題としている。作者はサンスクリットの詩的技巧を縦横に駆使し,音楽的効果を企図しているが,この田園情緒豊かな恋愛抒情詩の背後には,神と人間との関係の暗示があるとの解釈がなされ,この神秘的意義によってビシュヌ崇拝者の絶賛を博し,いわゆるビシュヌ派文学の先駆をなすものといわれている。

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