クスコ県(読み)クスコ(その他表記)Cuzco

翻訳|Cuzco

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クスコ県」の意味・わかりやすい解説

クスコ〔県〕
クスコ
Cuzco

ペルー中南部内陸の県。県都クスコ。北部の人口希薄な熱帯雨林地帯と南部のアンデス山脈中の高原地帯から成る。高原上には万年雪氷河におおわれた高峰がそびえ,アマゾン川水系のウルバンバ,アプリマク両川とその支流が深い谷を刻んでいる。インカ帝国の中心地であったところで,県内にはマチュピチュ遺跡をはじめとする多数のインカ遺跡がある。鉛,亜鉛などの採掘や水力発電が行われるが,住民の大半は農牧民で,標高の高いところでは穀物,ジャガイモ,やや低いところではサトウキビワタ,コーヒー,カカオ,イネなどが栽培され,南部ではヒツジアルパカの飼育が広く行われる。集落はウルバンバ川上流部ビルカノタ川の河谷に集中。同河谷に沿って鉄道,道路が通り,アンデス東麓のアマゾン低地へ通じる道路が分岐する。面積7万 1892km2。人口 105万 6600 (1991推計) 。

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