日本大百科全書(ニッポニカ) 「クチン化」の意味・わかりやすい解説 クチン化くちんか 植物細胞の細胞壁がクチンの蓄積によってクチクラとよばれる層となること。クチクラ化ともいう。クチンは不飽和度の高い脂肪酸の重合体を主とし、化学的にきわめて安定で、空気や水の流通を遮る性質が強い。植物細胞の外気と接する面に多く、陸上植物とくに陽地や乾燥地の植物に顕著である。クチン化は節足動物などでもみられ、外骨格の形成をきたすが、この場合のクチクラはタンパク質を主成分とする。[佐藤七郎] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例