クチン(読み)くちん(英語表記)Kuching

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クチン」の意味・わかりやすい解説

クチン
くちん
Kuching

マレーシア領ボルネオ島、サラワク州州都。州の北西部にあり、ダトゥ湾に注ぐサラワク川河口から31キロメートル上流に位置する。人口15万2310(2000)。古くからボルネオ島北岸の要地であったが、1841年ジェームス・ブルークがサラワク王国をつくり、その首都としてから急速に発展した。後背地の林産物石油の積み出しが盛んで、1974年完成のクチン埠頭(ふとう)は1万5000トンまでの船が入港できる。クアラ・ルンプールとの間に毎日定期航空の便がある。サラワク博物館は生物標本で知られる。

[別技篤彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クチン」の意味・わかりやすい解説

クチン
Kuching

マレーシア,ボルネオ島北西部,サラワク州の州都。州の西部を流れるサラワク川河口から 30km上流にある港市でもある。年平均気温 28℃,年降水量 4000mm。経済的にはシンガポールとの結びつきが強く,コショウゴムコプラなどを輸出し,消費財を輸入する。郊外にスマリアン,プンディンなど4工業区が造成され,軽工業誘致が進んでいる。シブ幹線道路で結ばれる。人口7万 2555 (1980) 。

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