くっと(読み)クット

デジタル大辞泉 「くっと」の意味・読み・例文・類語

くっ‐と

[副]
こみ上げる笑いをおさえようとして、思わず声のもれるさまを表す語。
「―笑いが込み上げて来て、我慢するのに骨が折れた」〈大仏・帰郷〉
動きの速いさま。一気に。「釣り糸がくっと引かれる」
残りなく、そうなるさま。すっかり。すべて。
「やれさて、―ぬらしをった」〈狂言記丼礑

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精選版 日本国語大辞典 「くっと」の意味・読み・例文・類語

くっ‐と

  1. 〘 副詞 〙
  2. すべて。すっかり。十分に。全体的に。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「やれさて、くっとぬらしおった」(出典:狂言記・丼礑(1660))
  3. 力をいれて。ひといきに。ぐっと。
    1. [初出の実例]「くっとのまれなば、かばかりの事と思ともよみがへるみちもあらじ」(出典:米沢本沙石集(1283)五本)
    2. 「楼へ上て、簾をくっとまきあげて」(出典:中華若木詩抄(1520頃)下)
  4. こみあげるように笑う声や笑いをこらえようとして思わずもらす声。また、そのさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「くっと可笑(をかし)さを飲込み」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上)

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