クラカ(その他表記)curaca
kuraka

改訂新版 世界大百科事典 「クラカ」の意味・わかりやすい解説

クラカ
curaca
kuraka

ケチュア語首長の意。インカ帝国治下の農村の親族集団アイユの長,村落の長,理念上1000世帯をまとめたワランハという行政単位の長や,インカ帝国に服属した民族集団の長など,さまざまなレベルでの長をさすのに用いられた。村落以上のレベルでのクラカは,行政の責任者として独自の土地や家畜を持ち,一般農民の労働奉仕を享受することが多かった。そして,農民間の紛争の調停者となったり,対外的には配下の集団の利益を代表する任務を担った。スペインの植民地体制下に入ってからは,スペイン人とインディオの仲介役となり,植民地政府の命令を実行する役目をつとめ,富裕になるクラカもあったが,インディオを動員できる実力を背景にインディオの文化伝統の保護者となる場合もあった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 大貫

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む