最新 地学事典 「クリノエンスタタイト」の解説
クリノエンスタタイト
clinoenstatite
化学組成Mg2Si2O6の鉱物。単斜頑火輝石,単斜エンスタタイトとも。単斜輝石の一つ。クリノフェロシライトとの間に単斜輝石系列をなす。実験的には少量の透輝石分子を固溶したものが685℃以下で出現するが,厳密な意味でエンスタタイトと同質異像関係にあるかどうかは不明。単斜晶系,空間群P21/c,格子定数a0.96065nm, b0.88146, c0.51688, β108.335°, 単位格子中4分子含む。無色・淡褐・淡緑褐色,ガラス光沢。硬度5~6,比重3.19。劈開{110}に完全。光学的二軸性正,2V53°, 屈折率α1.651, β1.654, γ1.660。火山岩の斑晶としてまれに産出する。小笠原諸島は世界的な産地の一つ。隕石中にも産する。命名は対称とエンスタタイトとの関係による。
執筆者:加藤 昭・宇井 忠英
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

