日本大百科全書(ニッポニカ) 「クルイモフ」の意味・わかりやすい解説 クルイモフくるいもふЮрий Соломонович Крымов/Yuriy Solomonovich Krïmov(1908―1941) ソ連の小説家。モスクワ大学物理数学部を卒業、一貫して技術畑を歩き、カスピ海の石油採掘現場などで働いた。その体験をもとにした長編『油槽船デルベント』(1938)は、社会主義生産をテーマにした小説のなかの数少ない傑作で、広く愛読された。第二作『技師』(1941)以後、官僚主義批判の小説シリーズを構想していたが、第二次世界大戦に従軍、戦死した。[江川 卓] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例