クレム(読み)くれむ(その他表記)Gustav Friedrich Klemm

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クレム」の意味・わかりやすい解説

クレム
くれむ
Gustav Friedrich Klemm
(1802―1867)

ドイツ民族学者。膨大な民族誌的資料を集め、多様な人類文化を歴史的展開によって総合的に理解しようとし、歴史民族学の先駆的研究を行った。人類文化の進化発展に野蛮、自己馴化(じゅんか)、自由という3段階を認め、他方で民族=人種には積極的民族と消極的民族があり相補的関係にあると考えた。これら2種の原理基礎にして『人類の一般文化史』10巻(1843~1852)、『一般文化科学』2巻(1854~1855)を著した。「文化」の概念について優れた考察をし、後のE・B・タイラーによるその古典的な定義に強い影響を与えたとされる。ドイツのドレスデン帝室図書館長を長く務めた。

[小川正恭 2018年11月19日]

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