ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレルモン=ガノー」の意味・わかりやすい解説
クレルモン=ガノー
Clermont-Ganneau,Charles
[没]1923.2.15. パリ
フランスの考古学者,東洋学者。東方諸言語を学び,大使館員となって近東で種々の職務にたずさわるかたわら考古学の研究を続け,早くも 1869年にはヨルダンのディバンで有名なメシャ王 (前9世紀) のモアブ石碑を発見,73~74年にそれがユダヤの古代都市ゲゼルの遺跡であることを確認して聖書研究史に大きな足跡を残した。 80~1908年,数次にわたる学術探検隊を指揮して中近東一帯を調査。 1890年コレージュ・ド・フランスの考古学,東洋碑文学教授。またこの間,各地の古遺物を研究して,ベルリン国立美術館のモアブ陶器のコレクション (1874) ,大英博物館の聖書古写本 (83) ,ルーブル美術館のサイタファルネ王の黄金の三重冠 (1903) などがにせものであることをあばいた。主著『東洋考古学研究』 Études d'archéologie orientale (2巻,1880~97) ,『東洋考古学集成』 Recueil d'archéologie orientale (8巻,85~1924) ,"Les Fraudes archéologique en Palestine" (1885) 。
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