日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロカサゴ」の意味・わかりやすい解説
クロカサゴ
くろかさご / 黒笠子
black pygmy rockfish
[学] Ectreposebastes imus
硬骨魚綱カサゴ目フサカサゴ科に属する海水魚。北海道襟裳岬(えりもみさき)以南の太平洋、世界の温帯、熱帯海域に広く分布する。体は一様に黒色。主上顎骨(しゅじょうがくこつ)の中央部にほとんど水平に走る1本の隆起線がある。頭の棘(とげ)は弱い。鰓蓋(さいがい)の前に5本の棘があり、第3棘(きょく)はもっとも大きい。側線は太い溝状で、25個の孔が並ぶ。背びれ棘は12本で、臀(しり)びれ棘は3本。体長は18センチメートルほどにしかならない。水深150~2000メートルにすむ深海魚の仲間。底引網、中層トロールできわめてまれに捕れる。
[尼岡邦夫]
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