化学辞典 第2版 「クロラニル酸」の解説
クロラニル酸
クロラニルサン
chloranilic acid
2,5-dichloro-3,6-dihydroxy-p-benzoquinone.C6H2Cl2O4(208.98).クロラニルをアルカリ水溶液で加水分解すると得られる.水から再結晶すると2分子の水和水をもつ赤色の葉状晶が得られる.分解点283~284 ℃.熱水に溶けて紫色を呈する.比較的強い二塩基酸であり,金属イオンと安定な塩をつくるため,金属の分析用試薬として用いられる.金属塩はSO42-,PO43-などの陰イオンの比色定量に用いられる.肝機能検査用試薬としても用いられる.[CAS 87-88-7]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報