化学辞典 第2版 「クロロメチル化」の解説
クロロメチル化
クロロメチルカ
chloromethylation
芳香族化合物に無水塩化亜鉛の存在下でホルムアルデヒドまたはその誘導体と塩化水素とを作用させ,クロロメチル基ClCH2-を導入する反応.
C6H6 + CH2O + HCl → C6H5CH2Cl + H2O
フリーデル-クラフツ反応に類似した求電子反応で,トルエンやフェノールなどではパラ位に置換が起こる.脂肪族炭化水素とは反応しないが,アルコールのヒドロキシ基とはO-クロロメチル化が起こり,クロロメチルエーテルを生じることがある.クロロメチル基の塩素は容易にほかの基で置換できるため,合成化学上重要な反応である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報