クーロメトリー

化学辞典 第2版 「クーロメトリー」の解説

クーロメトリー
クーロメトリー
coulometry

電気化学分析法の一つ.電気量(coulo-)の計測(-metry)を意味する.試験溶液中に存在する物質をすべて定電流電解により酸化あるいは還元し,そのときの電気量から,100% 反応効率として,ファラデーの法則に従って,その物質の濃度定量分析する方法をいう.また,クロノクーロメトリーはクロノアンペロメトリーにより得られた電流-時間曲線を積分することにより電気量を求め,電気量Q-時間 t1/2 プロットから,次式により反応する物質の濃度を定量分析する方法である.

Q = 2nFAc° (Dt/π)1/2Qc

ここで,nは反応に含まれる電子数,Fファラデー定数Aは電極面積,Dは反応種の拡散係数c°は反応種の溶液沖合いでの濃度,Qc電気二重層の充・放電の電気量である.分析する物質の全量を反応させる必要がないため,前者に比べて短時間で測定することができる.電気量は時間とともに増加するため,クロノアンペロメトリーよりS-N比がよい.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android