改訂新版 世界大百科事典 「グダンスク湾」の意味・わかりやすい解説
グダンスク湾 (グダンスクわん)
Zatoka Gdańska
バルト海南岸にある半円状の湾。東側の一部はロシア連邦の飛地カリーニングラード州,西側はポーランドのポモジェ地方に属する。湾の長さ74km,入口の幅107km,水深113m,塩分濃度8‰以下である。ポーランド最大のビスワ川ならびにカリーニングラード付近でプレゴリャ川が流入する。北西の湾口から湾内にヘル半島が延びてプック湾をつくり,南東部は長さ80kmの細長い砂州によってビスワ湾とグダンスク湾に二分されている。湾内にグダンスクとグディニャ,カリーニングラード州側にバルチースクの港湾がある。グダンスクはポーランドにとって西欧その他の世界と結ぶ北の表玄関であり,重要な貿易港である。湾奥のグダンスク,ソポト,グディニャの3市はトルイミアストと呼ばれるコナーベーションをつくり,輸入原油による大規模な石油コンビナートが建設中である。
執筆者:山本 茂
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報