ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グリバス」の意味・わかりやすい解説
グリバス
Grivas, Georgios
[没]1974.1.27. リマソル
キプロスの愛国者。フルネーム Georgios Theodoros Grivas。1960年のキプロス独立に貢献したが,ギリシアとの統合を目指すエノシス運動は失敗に終わり,逃亡者として生涯を終えた。第2次世界大戦中にドイツに占領されたアテネ地方で右派抵抗組織を率いたのち,1955年頃に地下運動 EOKA(Ethnikí Orgánosis Kipriakoú Agónos。キプロス闘争民族組織)を組織した。友好関係にあった(のちに敵対する)キプロスのギリシア正教会の大主教マカリオス3世とともにイギリスに対してゲリラ戦争を仕掛け,キプロスを独立させるにいたった。1967年,指揮官を務めるギリシア・キプロス国家守備隊がラルナカ近郊でトルコ系住民と衝突したため,ギリシア政府に召喚された。1971年にキプロスへ戻り,キプロス大統領の座にあったマカリオス3世に対する地下活動の再開をはかった。(→キプロス独立問題)
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報