化学辞典 第2版 「グルコノラクトン」の解説
グルコノラクトン
グルコノラクトン
gluconolactone
C6H10O6(178.14).グルコースの酸化物であるグルコン酸のラクトンで,グルコノラクトナーゼ(EC 3.1.1.17)により加水分解されるとD-グルコン酸になる.白色の結晶.分解点153 ℃.+61.7°(水).水に易溶,エタノールに微溶,エーテルに不溶.グルコノラクトンは酵素なしでも徐々に加水分解されグルコン酸を生じる.この特徴を応用して,豆腐・チーズなどの凝固剤,ベーキングパウダーの酸源や種々の食品の酸味料,pH調整剤として利用されている.食品添加物としてのグルコノラクトンは,グルコースから発酵生産される.グルコノラクトン6-リン酸はペントースリン酸サイクルの中間体である.[CAS 90-80-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報