グロリオーサ(読み)ぐろりおーさ

デジタル大辞泉 「グロリオーサ」の意味・読み・例文・類語

グロリオーサ(〈ラテン〉Gloriosa)

イヌサフラン科の多年草球根から伸びた茎は蔓性つるせいで、葉の先が巻きひげとなる。夏、赤色の6弁花が咲き細い花びらがそり返っている。花材として用いられる。熱帯地方原産。グロリオサ。ゆりぐるま。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グロリオーサ」の意味・わかりやすい解説

グロリオーサ
ぐろりおーさ
[学] Gloriosa

ユリ科(APG分類:イヌサフラン科)のユリグルマ属の総称。アフリカおよび熱帯アジア原産で、5種が知られている。春植えの球根草で、原種および改良種が栽培される。別名グロリオサ、ユリグルマ、キツネユリ。球根は多肉の塊根。茎はつる性で長く伸び、葉の先端が巻きひげになって他物に絡む。葉は対生または3枚が輪生する。6枚の波打った花被片(かひへん)が上に強く反転し、特異な形状をなす。花期は初夏から秋まで。

 ロスチャイルディアナG. rothschildiana O'Brienはウガンダ原産の大輪種。花被片は長さ約10センチメートルで暗赤色。本属のなかでもっとも美しく、改良種が次々とつくられている。スーパーバG. superba L. はユリグルマ、一名キツリフネといい、熱帯アフリカおよび熱帯アジア原産で、分枝性が強い強健性。花は初め淡黄色であるが、のち橙赤(とうせき)色に変化する。晩生(おくて)種。

 寒さに弱いので、降霜の心配がなくなる4月ごろに植え付ける。つるは支柱に誘引するが、鉢植えの場合は行灯(あんどん)仕立てにもできる。強い光線を好む。

[平城好明 2018年11月19日]


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