ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グローテ」の意味・わかりやすい解説
グローテ
Groote, Geert de
[没]1384.8.20. ドベンター
14世紀末のオランダの神秘家,修道会「共同生活の兄弟団」 Fratres de Vita Communiの創設者。オランダ語ではフローテ,ラテン語では Gerardus Magnus。近代敬虔主義 (→デウォーチオ・モデルナ ) の父。ヨーロッパ各地の大学でさまざまな学問を修めたが,1374年頃カルトゥジオ修道会士に会い回心。使徒的禁欲生活を求めて,自己の資産を放棄,修道生活に入る。 76年頃ユトレヒト教区の助祭に叙階され,説教者として活躍。「兄弟団」からはトマス・ア・ケンピスやニコラウス・クザーヌスらが出,グローテ自身,現在ア・ケンピスに帰せられている『キリストにならいて』 De imitatione Christiの作者に擬せられたこともある。また彼の宗教的精神は,のちのルターに深い影響を与えた。
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