グローテ(英語表記)Groote, Geert de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グローテ」の意味・わかりやすい解説

グローテ
Groote, Geert de

[生]1340.10. ドベンター
[没]1384.8.20. ドベンター
14世紀末のオランダの神秘家,修道会「共同生活の兄弟団」 Fratres de Vita Communiの創設者。オランダ語ではフローテ,ラテン語では Gerardus Magnus。近代敬虔主義 (→デウォーチオ・モデルナ ) の父。ヨーロッパ各地の大学でさまざまな学問を修めたが,1374年頃カルトゥジオ修道会士に会い回心。使徒的禁欲生活を求めて,自己の資産を放棄,修道生活に入る。 76年頃ユトレヒト教区の助祭に叙階され,説教者として活躍。「兄弟団」からはトマス・ア・ケンピスやニコラウス・クザーヌスらが出,グローテ自身,現在ア・ケンピスに帰せられている『キリストにならいて』 De imitatione Christiの作者に擬せられたこともある。また彼の宗教的精神は,のちのルターに深い影響を与えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android