フローテ(その他表記)Geert Groote

改訂新版 世界大百科事典 「フローテ」の意味・わかりやすい解説

フローテ
Geert Groote
生没年:1340-84

ネーデルラントの宗教指導者。ブラバントの神秘主義者ロイスブルークの影響を受け,説教を通して聖職者の腐敗信仰の形骸化を批判。その説教活動は1383年禁止の憂き目を見たが,81年同志ラーデウェインスFloris(Florentius)Radewijns(1350-1400)と協力して故郷デフェンテルDeventerに〈共同生活兄弟会〉を創設。これは〈新しき信心Devotio moderna〉と呼ばれる彼の求道心にのっとり,聖書に従って敬虔な共同生活を営む平信徒の教団で,書籍の筆写や教育活動によってその生活を支えた。この宗教運動はネーデルラント一円とドイツに広まり,やがてトマス・ア・ケンピスら著名な神秘思想家,人文主義者を輩出するウィンデスヘイム修道会(ラーデウェインスらが1387年,ズウォレ南郊に設立)は,いわばその一大結晶であった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フローテ」の意味・わかりやすい解説

フローテ

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世界大百科事典(旧版)内のフローテの言及

【イミタティオ・クリスティ】より

…著者についてはかつて盛んな論争があったが,トマス・ア・ケンピス(1380ころ‐1471)の作とされる。彼はデュッセルドルフ近くのケンペン生れ,12歳でG.フローテが初代キリスト信者の生き方にならって創立した〈共同生活兄弟会〉に入る。司祭となり,副修道院長もつとめたが,終生,筆写などの労働と祈り,読書,著述に専念する簡素な生活を愛した。…

※「フローテ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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