大学事典 の解説
グローバル化時代に求められる高等教育の在り方について(大学審議会答申)
グローバルかじだいにもとめられるこうとうきょういくのありかたについて
文部省の諮問機関である大学審議会が2000年(平成12)11月に文部大臣に提出した答申。グローバル化の進展と高等教育の環境変化を踏まえ,日本の高等教育が世界に開かれた高等教育機関として,その社会的責任を果たしてゆくことが重要であるとし,日本の高等教育の国際的通用性・共通性向上と国際競争力の強化を目指す改革方策として,以下の五つの視点に立つ改革を提起。①グローバル化時代を担う人材の質の向上に向けた教育の充実,②科学技術の革新と社会,経済の変化に対応した高度で多様な教育研究の展開,③情報通信技術の活用,④学生,教員等の国際的流動性の向上,⑤最先端の教育研究の推進に向けた高等教育機関の組織運営体制の改善と財政基盤の確保。高等教育の国際的通用性,国際競争力強化をキーワードとしたところに特色がある。教養を重視した教育の改善充実,幅広い視野を持った人材養成,インターネットを活用した遠隔授業での単位取得増加を提起する。
著者: 斉藤泰雄
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報