ケトビケラ(読み)けとびけら(英語表記)sericostomatid caddis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケトビケラ」の意味・わかりやすい解説

ケトビケラ
けとびけら / 毛飛螻蛄
sericostomatid caddis

昆虫トビケラ目ケトビケラ科の昆虫の総称。世界中に分布するが、種類数は多くない。日本には、グマガトビケラGumaga okinawaensis1種だけが本州、四国、九州、沖縄諸島に分布。小形のトビケラで、成虫は体が褐色前翅(ぜんし)は暗灰色で長さ5ミリメートル。幼虫は砂粒をつづり合わせて、細くてやや湾曲した長円錐(えんすい)の可携巣をつくり、河川の砂底に生息する。なお、かつてケトビケラ科に入れられていたニンギョウトビケラやクロツツトビケラは、エグリトビケラ科に含まれる。

[谷田一三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android