ケネフチ(読み)けねふち

日本歴史地名大系 「ケネフチ」の解説

ケネフチ
けねふち

漢字表記地名「剣淵」のもとになったアイヌ語に由来する地名。「ケヌチ」(寛政一〇年頃「蝦夷地絵図」東京大学史料編纂所蔵)、「ケヌプチ」(蝦夷全図)、「ケ子ブチ」(山川地理取調図)などとも記され、「丁巳日誌」(天之穂日誌)は「ケ子は赤楊、ブチはフトの訛り也」と説いている。「蝦夷巡覧筆記」に「ケヌツチフ」とみえ、「川幅七八間(中略)夫ヨリ百間位山ヱ上ル、甚難所ナリ、山をウエウシト云」とある。天塩川川筋図(文化四年、近藤重蔵蝦夷地関係史料)に「ケヌプチ川筋 ケヌフチ 夷家」とみえる。「地名考并里程記」によれば「テシホ」の海岸より川上「ケヌプチブトと申所迄、川伝行程凡九十里程」という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android