ケーリー‐ハミルトンの定理(読み)けーりーはみるとんのていり

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ケーリー‐ハミルトンの定理
けーりーはみるとんのていり

Aを二次正方行列

とすると
  A2-(a+d)A+(ad-bc)E=O
が成り立つ。これをケーリーハミルトン定理という。ただし、Eは二次の単位行列、Oは二次の零行列である。一般にAをn次の正方行列

とすると、さらに一般化された定理が成り立つ。行列式

を展開して得られるλのn次多項式(固有多項式という)をΦA(λ)とすると、
  ΦA(A)=O  (零行列)
これが一般のケーリー‐ハミルトンの定理である。

[足立恒雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のケーリー‐ハミルトンの定理の言及

【行列】より

…このとき, Anc1An-1+……+cn-1AcnI=0(ゼロ行列)となる。この結論は,ケーリー=ハミルトンの定理Cayley‐Hamilton’s theoremと呼ばれる。cn=(-1)n×(Aの行列式)であり,Aの(i,j)成分をaijとすると,である。…

※「ケーリー‐ハミルトンの定理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む