世界の観光地名がわかる事典 「ケールシュタインハウス」の解説 ケールシュタインハウス【ケールシュタインハウス】Kehlsteinhaus ドイツ南部、風光明媚な観光地・保養地として知られるバイエルン州のベルヒテスガーデン(Berchtesgaden)近く、標高1834mのケールシュタイン山の山頂に建てられた、アドルフ・ヒトラーゆかりのティーハウス。当時の高所建築の粋を集めて建設されたもので、ナチス政権時代の1940年に、ヒトラーの秘書マルティン・ボルマンがヒトラーの50歳の誕生日のプレゼントとして贈ったものである。◇もう一つの総統大本営として有名な、ヒトラーお気に入りのケーニヒス湖畔の山荘ベルクホーフとは別のもので、ヒトラーはケールシュタインハウスへは10回しか訪れなかったといわれる。一説には、ヒトラーが高所恐怖症だったからだともいわれている。この建物は、1945年5月に、アメリカの第101空挺師団によって占領された。このティーハウスの別称「イーグルスネスト」(Eagle's Nest、鷲の巣)は、占領したアメリカ軍によって名づけられたものである。ケールシュタインハウスはヒトラーゆかりの建物としてベルヒテスガーデン周辺の人気のスポットで、内部はレストランに改装されているが、ムッソリーニが寄贈した暖炉や連合軍兵士の落書きなどの当時の痕跡が残っている。 出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報