日本大百科全書(ニッポニカ) 「コシギ」の意味・わかりやすい解説
コシギ
こしぎ / 小鷸
jacksnipe
[学] Lymnocryptes minimus
鳥綱チドリ目シギ科の鳥。ユーラシアの北部で繁殖し、冬は南へ渡る。日本には、数少ない冬鳥または旅鳥として渡来する。全長約19センチメートル、翼長約11センチメートル、タシギに似ているが体が小さく、嘴(くちばし)は短くて尾の先がとがっている。背面は黒褐色で緑色の光沢がある。眉斑(びはん)はクリーム色で、目の上で二つに分かれている。湿地、水田、ハス田などにすみ、小動物を食べるが、日中は草陰でじっとしていることが多い。人が近づくと、足元から鳴き声をたてずに飛び立つが、あまり長い間飛ばないで降りてくる。
[高野伸二]