日本大百科全書(ニッポニカ) 「コッソット」の意味・わかりやすい解説
コッソット
こっそっと
Fiorenza Cossotto
(1935― )
イタリアのメゾ・ソプラノ歌手。トリノで学んだのちスカラ座の研究生となり、1957年スカラ座におけるプーランクの『カルメル会修道女の対話』の初演でデビュー。『セビーリャの理髪師』のロジーヌ、『ノルマ』のアダルジーザなどにより注目を集め、60年代から80年代にかけては世界の主要歌劇場でイタリア・オペラ、とくにベルディの作品を中心に歌った。豊かな低声から美しく響く高声まで滑らかにつながった声質をもち、劇的表現や演技力も定評がある。71年(昭和46)NHK招聘(しょうへい)のイタリア歌劇団公演で初来日。
[美山良夫]
『ピエール・マリア・パオレッティ著、南条年章訳『スカラ座の人』(1988・音楽之友社)』
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