コナカニムシ(読み)こなかにむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コナカニムシ」の意味・わかりやすい解説

コナカニムシ
こなかにむし / 粉蟹虫
[学] Lophochernes bicarinatus

節足動物門クモ形綱擬蠍(ぎけつ)目カニムシ科Cheliferidaeの陸生小動物。体長2.5ミリメートル。褐色で大きい2眼があり、腹背板は雄では、かさぶた状で、初めの6背板は側竜骨をつくるが、雌では平滑で竜骨もない。つめは雄の第1脚は分かれないが、ほかはすべて二分する。本州中南部と四国で発見され、家屋内のそうめん、穀類、砂糖の中、またネズミの巣や糞(ふん)からもみつかっている。カニムシ科のなかでもっとも一般的なカニムシで、コクチャタテなどの小昆虫やその幼虫コナダニなどを食べている。

[森川国康]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android