普及版 字通 「コ・ひとよざけ」の読み・字形・画数・意味
12画
[字訓] ひとよざけ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は古(こ)。〔説文〕十四下に「一宿の酒なり」とあり、一夜で醸す酒をいう。〔伝〕に、当時鶏鳴酒とよんだものだという。〔詩、商頌、烈祖〕に「にを載す」とあり、祭祀に用いた。〔説文〕にまた「一に曰く、酒を買ふなり」とし、〔論語、郷党〕に「沽酒市脯はらはず」とあり、また〔史記、高祖紀〕に「(つね)に酒を(か)うて留飮す」のように、酒を買う意にも用いる。沽の意をも含む字であろう。
[訓義]
1. ひとよざけ、一宿の酒。
2. かう、酒をかう。
3. 沽(う)る。酒をうる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ウル・カフ・ヤブル・オギノル 〔字鏡集〕 サケ・カフ・ウル・ヲギノル・ヤブル
[語系]
・沽・估・賈kaは同声で一系の語。は特に酒に関していう。
[熟語]
鬻▶・家▶・▶・戸▶・肆▶・酒▶・醸▶・房▶
[下接語]
・旧・禁・香・市・私・・酌・酒・清・仙・芳
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報