日本大百科全書(ニッポニカ) 「コホウト」の意味・わかりやすい解説
コホウト
こほうと
Pavel Kohout
(1928― )
チェコの劇作家、詩人、ジャーナリスト。プラハ生まれ。カレル大学哲学科に学び、1949、50年モスクワで文化担当官として勤務、解任後、編集者を経てスロバキアで文筆活動に専念。『こんな恋』(1957)で革命後の若い世代を描き、『人は我を同志と呼ぶ』(1961)では党の偏向を批判、『八十日間世界一周』の劇化で世界の注目を浴びる。『哀(かな)しき殺人者』(1971)は海外での上演のみ。68年「プラハの春」の自由化に積極的に活動したため、反体制知識人として国外追放され、ウィーンに移住した。しかし1989年の体制変革後は自由な活動を再開した。
[村井志摩子]