コムンモル遺跡(読み)コムンモルいせき(その他表記)Kǒmǔnmoru-yujǒk

改訂新版 世界大百科事典 「コムンモル遺跡」の意味・わかりやすい解説

コムンモル遺跡 (コムンモルいせき)
Kǒmǔnmoru-yujǒk

朝鮮民主主義人民共和国,平壌市祥原郡コムンモル(黒隅里)の丘陵南斜面にある石灰岩洞穴遺跡。1964年朝鮮半島で最初に発見された石器と獣骨化石の共伴例として,また前期旧石器時代に相当するものとして注目され,66年に発掘調査された。幅約30m,奥行約2.5mに現存する洞穴は,便宜上4区画に分けられる。大きさが各様の石英石塊と石器数点とともに,各種多数の獣骨化石が出土した。石器は,ケイ(珪)質石灰岩,石英脈岩からなり,直接打法,台石技法によって製作され,その種類は,握斧状・尖頭状・剝片などの石器からなる。動物化石には,ナキウサギビーバー,各種のネズミ,アナグマ,オオカミ,ヒグマ,トラ,ゾウ,サイ,ウマイノシシオオツノシカスイギュウサルなど22種におよび,上部洪積世初期の動物相を示す。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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