「大陸のタンゴ」の意。日本で考案された便宜的な分類名で、「アルゼンチン・タンゴ」に対し、ヨーロッパやアメリカ合衆国などのタンゴをさす。タンゴがアルゼンチンからヨーロッパへ伝わり、社交ダンスにも取り入れられて、優雅な形になったもの。1920年代から30年代にかけて、ヨーロッパで『碧空(あおぞら)』『ジェラシー』ほか数々の名曲がつくられ、その全盛期を迎えた。概して歌謡的なメロディをもち、リズムもソフトでハバネラに近く、多くはバンドネオンのかわりにアコーディオンを使った自由な編成の楽団によって演奏される。
[永田文夫]