日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴシキノジコ」の意味・わかりやすい解説
ゴシキノジコ
ごしきのじこ / 五色野路子
painted bunting
[学] Passerina ciris
鳥綱スズメ目ホオジロ科の鳥。同科ルリノジコ属12種中の1種。全長約14センチメートル。雄の頭頸(とうけい)部は紫色を帯びた青色、肩と翼は黄緑色、尾は暗緑色で、そのほか胸腹部、腰は一面に朱赤色の美しい鳥である。ミズーリ、オクラホマなどの北アメリカ南東部、メキシコ、キューバなどの中央アメリカに分布する。普通種であるが、茂みややぶを潜行するので、樹木でさえずるとき以外は雄のはでな色彩でも発見しにくい。主として草本の種子を好むが、昆虫、クモなどもとる。日本にもしばしば輸入される。日光が当たらないと羽色は淡色になる。
[坂根 干]