スイスのサン・ゴタルド峠を貫通する全長5万7100メートルの世界最長の鉄道トンネル。ウーリ州のエルストフェルトとティチーノ州のボディオを、2本の単線トンネルで結んでいる。2016年6月にトンネルが開通し、12月から列車運行を開始した。
アルプス山脈を南北に縦貫する主要輸送路の一つであるサン・ゴタルド峠には、既存の鉄道トンネルや道路トンネル(サン・ゴタルド・トンネル)が整備されているが、交通量の増加に伴い、これらルートの輸送力が逼迫(ひっぱく)したことから、1996年にゴタルド・ベーストンネルの建設が開始された。トンネルはサン・ゴタルド山の基底部に建設されており、最低地点は標高312メートル、最高地点は550メートルでほぼ平坦(へいたん)な路盤をもち、旅客列車が時速250キロメートルの高速で通過できるように設計されている。トンネル内のセドランとファイドに外部に通じる緊急脱出用の駅が設置されているほか、ここに渡り線が設けられている。緊急時には渡り線を経由することで、全区間で双方向運転が可能な構造になっている。
[青木 亮 2017年5月19日]
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