サイエンスカフェ

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大学事典 「サイエンスカフェ」の解説

サイエンスカフェ

カフェやバーで飲み物を飲みながら,研究者と市民科学技術をめぐる話題について語り合うイベント。講演会やシンポジウムなどと異なり,研究者からの一方的な情報発信ではなく,研究者と市民の間の対話が重視される。カフェやバーが会場に使われるのは,参加者が気軽に発言できるようにとの配慮からである。講義のような雰囲気になるのを避けるため,パワーポイントなどは使用しないことが多い。1997年頃にイギリスフランスで始まり,その後,世界中に広がった。イギリスでは研究者がその日のテーマについて20分程度,話題提供を行ったのち,休憩を挟んで1時間ほどディスカッションが繰り広げられる。対してフランスでは,テーマに関連する複数名の研究者や専門家がゲストに招かれ,簡単な自己紹介ののちすぐに全体でのディスカッションに移る。日本では2004年以降,急速に普及し,大学・研究機関やNPO自治体などさまざまな団体・個人によって,全国で年間1000件以上開催されている。
著者: 中村征樹

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

知恵蔵 「サイエンスカフェ」の解説

サイエンス・カフェ

科学者と市民がひざを交えて話し合う欧州発祥のイベント。日本学術会議が2006年に全国展開して、国内でも知られるようになった。科学の行方は科学者だけで決められるものではなく、市民と情報を共有し、ともに考えていく必要がある、という発想に基づく。科学を身近に感じてもらいたいという科学者側の狙いもあり、リラックスできる場所で少人数の参加者が自由に話すという形式が基本。お酒が出るものは「サイエンス・キャバレー」と呼ばれることもある。

(高橋真理子 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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