改訂新版 世界大百科事典 「サガイン管区」の意味・わかりやすい解説
サガイン[管区]
Sagaing
ミャンマーにある7管区の一つ。面積約9万3500km2,人口549万(2000)。主都サガイン市(人口約1万5000)は,マンダレー市とはイラワジ川を隔てて21kmの地点にある。行政的には38郡に分かれる。同国北西部の北緯21°30′から27°30′,東経94°から96°30′の間にあり,北西はパトカイ山脈を挟んでインド,南西はチン州,南はマンダレー,マグウェー両管区,北と北東はカチン州と接している。年降水量はサガイン市860mm,シュウェボー840mm,モンユワー750mmといずれも1000mmを割る。おもな産業は農業で,産物は米,小麦,ラッカセイ,豆類,綿花など。特に油脂作物の栽培では全国一を誇る。サガイン市は1322年から64年までと1760年から64年までの2回,王都として栄えた。市内にトゥーパヨン(15世紀),ヌガーダッチー(17世紀)などのパゴダがあり,北西郊外に半球形パゴダのカウンフムードー(17世紀)がある。
執筆者:大野 徹
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報