さくり(読み)サクリ

デジタル大辞泉 「さくり」の意味・読み・例文・類語

さくり

[副]
たやすく物が切れるさま。また、鋭い刃物などを使って容易に物を切るさま。「メロンさくりと切る」
粒の細かい砂や雪などを踏んだり掘ったりするときの音や、そのさまを表す語。「新雪の上をさくりさくりと歩く」「砂糖スプーンさくりとすくう」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「さくり」の意味・読み・例文・類語

さくり

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
  2. 物を簡単に切ったり割ったりするさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「茎の根元に鎌をあて、〈略〉すると気持よくさくりと切れる」(出典:生活の探求(1937‐38)〈島木健作〉一)
  3. 動きのすばやいさま、頭の働きが敏捷なさまを表わす語。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. やわらかい土や砂などの上を歩く音を表わす語。
    1. [初出の実例]「夜、戸外をさくりさくり音をさせながら人が通る」(出典:プラトニック・ラヴ(1926)〈志賀直哉〉)

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世界大百科事典(旧版)内のさくりの言及

【裂織】より

…布を上下交互に細く裂いて長くつなぎ,これを緯糸とし,麻糸や木綿糸を経糸にして並幅に織った織物。〈さっこり〉〈さくり〉〈つづれ〉〈どんざ〉などともよばれる。木綿の自給が困難で,流通面も不備であった東北,北陸,山陰あるいは交通不便な山間地,漁村などでは,明治のころまで木綿は最も貴重な衣類であった。…

※「さくり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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