サスペクトテレーン

最新 地学事典 「サスペクトテレーン」の解説

サスペクトテレーン

suspect terrane

地層や岩体の集合体が,周囲を断層によって境されており,隣接地域の地質体と地史や形成機構が異なっている場合,その地質体をテレーン(terrane,中国語で地体)という。実体のある地質体を指す記載的な用語。一種の地帯構造区分の単位。あるテレーンは形成後,現在の場所へ側方に大規模な移動をしてきたと考えられる場合が多いが,移動前の本来の位置がどこであったかは,そのテレーンだけからは明らかにはできない。それゆえ,出所不明という意味でサスペクトテレーンというが,一般には単にテレーン。地質学的構成やその特徴からstratigraphic terrane, disrupted terrane, metamorphic terraneなどに分類される。放散虫に基づく微化石層序学進歩,側方移動を主とするプレートテクトニクス説などが底流となって1970年代に上記のような意味で使われはじめ,P.J.Coney et al.(1980)が定義・命名して以来,広域地質やテクトニクスの分野で頻繁に用いられる。その形成時期や分布する地域等の名を冠して使われる。北米大陸のWrangellia terrane,アラスカのChulitna terrane,カナダのCache Creek terraneなどが例。日本の美濃テレーン,中国東北端の那丹吟達ナタンハタテレーンなどが東アジアの代表的なもの。参考文献P.J.Coney et al.(1980) Nature, Vol.288

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参照項目:コラージュテクトニクス

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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