日本大百科全書(ニッポニカ) 「サゾーノフ」の意味・わかりやすい解説
サゾーノフ
さぞーのふ
Сергей Дмитриевич Сазонов/Sergey Dmitrievich Sazonov
(1860―1927)
ロシアの外交官。リャザニ県の貴族の家に生まれる。1883年より外交官として活躍、1910年に外相(~1916)を務めた。イギリスおよび日本との接近を図り、日本とは12年と16年に日露協約を締結した。第一次世界大戦の勃発(ぼっぱつ)にあたって、ロシア軍の動員を主張したところから、戦争挑発者のように非難されるが、これはあたらない。連合国の一員としてロシアの単独講和に反対した。ロシア革命後、コルチャーク政府の閣僚となり、のちフランスに亡命し、回想録を残した。
[外川継男]