ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サリドマイド事件」の意味・わかりやすい解説
サリドマイド事件
サリドマイドじけん
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…催奇形性の機序については葉酸代謝を改変するとするもの,細胞構成成分の変化をきたすとするものなどがあるが,確定されていない。催奇形性物質【福田 英臣】
[サリドマイド事件]
日本では1959年ころからサリドマイド児が多数誕生し,死亡児を含めて約1200人前後と推定され,西ドイツの5000~6000人についで世界第2の被害国になった。サリドマイド児の誕生は,妊娠中の母親がサリドマイド剤を服用したことに原因する。…
…取締法規的な考え方は,現薬事法にも引き継がれていた。 ところが,1950年代末からのサリドマイド事件を契機として薬事行政の不備が明らかになり,新薬の製造承認手続などが厳格になった。けれども,この事件を契機として諸外国においては薬事関係法の改正など,薬事行政の抜本的見直しが行われたのに対して,日本では,行政指導によって対応措置がとられたにすぎなかった。…
※「サリドマイド事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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