日本大百科全書(ニッポニカ) 「サルキ」の意味・わかりやすい解説
サルキ
さるき
saluki
哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜イヌの1品種で、獣猟犬(ハウンド)に分類される細身の猟犬である。中近東が原産地とみなされ、小形のレイヨウ、イノシシ、ノウサギ、キツネなどの猟に用いられてきた。アラビア地方のイスラム教徒の族長にたいせつにされ、現在に至るまで形質にほとんど変化がないといわれる。体型はグレーハウンド型で、四肢が長く、快足の持ち主である。嗅覚(きゅうかく)もよいが、視力もよい。原産地にちなみペルシアのグレーハウンドといわれたり、レイヨウ猟犬のため、小形のレイヨウであるガゼルの名をつけてガゼルハウンドともいわれる。絹のように光沢のある毛をしており、毛色は白、クリーム、トライカラー、ブルーエンドタン、フォーンなどである。耳や尾に飾り毛がある。体高50~71センチメートル、体重25~27キログラム。ショードッグとしても人気がある。
[増井光子]