さ丹つらう(読み)さにつらう

精選版 日本国語大辞典 「さ丹つらう」の意味・読み・例文・類語

さに‐つらう‥つらふ【丹つらう】

  1. 〘 連語 〙 ( 後世「さにづらう」とも ) 赤く照り輝いて美しいの意。「色」「君」「我が大君」「妹」「紐」「紅葉(もみじ)」を形容することばとして用いられる。「つらう」は、一説に、「移らふ」の意とする。
    1. [初出の実例]「左耳通良布(サニツラフ) 君が御言と 玉梓(たまづさ)の 使も来ねば」(出典万葉集(8C後)一六・三八一一)

さ丹つらうの語誌

「万葉集」に九例あるが、すべて連体修飾語として用いられており、枕詞とする説もある。中古、中世には用例がほとんど見られないが、近世に至って国学者達によって再び用いられるようになる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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