大学事典 「ザグレブ大学」の解説
ザグレブ大学[クロアチア]
ザグレブだいがく
クロアチアの首都ザグレブにあり,東南ヨーロッパ最大の国立総合大学。1669年にハプスブルク帝国皇帝レオポルド1世のもとで創設された。その後100年以上にわたりイエズス会が運営していたが,1773年に法王クレメンス14世によって解散された。皇帝フランツ・ヨーゼフの勅令により,1874年にオーストリア・ハンガリー帝国のハンガリー領の大学として再開(4学部),以後,学部を拡大し,1941~45年のクロアチア独立国の時代にクロアチア大学と名乗った。第2次世界大戦後,クロアチアはユーゴスラヴィア連合の一共和国として社会主義体制となった。1991年に民族紛争が発生するが比較的短期間で収束し,体制転換後はEUに加盟してボローニャ・プロセスを推進してきた。近年,次第に大学運営の管理強化の方向へ転換している。2015年現在29学部,学生数7万9000人。ヨーロッパの140の大学と提携するなど,国際交流の盛んな大学として知られる。
著者: 加藤一夫
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報