普及版 字通 「ザン・はしこい・わずか」の読み・字形・画数・意味
17画
[字訓] はしこい・わずか
[説文解字]
[字形] 会意
(ちやく)+。二の重なる形。一が超躍して一をこえるともみえ、またの習性として一隅に寄りそって、(かく)れのがれようとする姿ともみえる。〔説文〕十上に「狡なり。の駿(はや)きなり」とは、超躍するの姿とみるものであろう。〔詩、小雅、巧言〕「たる 犬にひてらる」とみえる。声の字に、高くせり上がる意がある。
[訓義]
1. はしこい、はしこいうさぎ。
2. かさなる、すみによる。
3. 纔と通じ、わずか。
4. むさぼる。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 ハヤキウサギ
[部首]
〔説文〕はを部に属するが、次の部に(ふ)を録し、「疾(すみ)やかなり」とあるのと形義が近い。はの両足をしるす形であるから、部の字はすべて部に属すべきものである。
[声系]
〔説文〕に声として讒・・・纔・など七字を収め、〔玉〕に「巉巖(ざんがん)、高くし」とする字がある。声の字に、高く危ういものの意がある。讒は譖、は断、は不斉、は鋭、みな不斉にして鋭い意を含む字である。
[語系]
dzheamはtsyuanと声義の関係があるとみられ、が一偶に重なり寄るのを、鼠が穴中にひそむのをという。
[熟語]
▶・微▶・欲▶
[下接語]
秋・
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報