シャックル(その他表記)Shackle,George Lennox Sharman

関連語 茶台碍子 名詞

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャックル」の意味・わかりやすい解説

シャックル
Shackle,George Lennox Sharman

[生]1903.7.14. ケンブリッジ
[没]1992.3.3
イギリスの経済学者。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE) およびリバプール大学で教鞭をとり,1969年の退官後も活発な著作活動を続けた。彼は経済主体の直面する不確実性について,コイン投げのように等質な不確定要因によって構成されるものでも,繰り返し可能な試行によるもの (これらをリスクと呼ぶ) でもなく,確率論的なアプローチで分析できるものではないことを強調した。それに代わるものとして,ある資産の保有によってある収益あるいは損失水準が実現したとき,その個人の驚愕の度合いを表す潜在的意外性関数という概念 (これは命題に対する不確信の度合いを示す) を導入し,これを標準焦点要素によって正規化して期待効用の代替概念とし,投機選好表によって評価するという意思決定モデルを示した。主著"Decision,Order and Time in Human Affairs" (1961) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android