シャンティイ磁器(読み)シャンティイじき

改訂新版 世界大百科事典 「シャンティイ磁器」の意味・わかりやすい解説

シャンティイ磁器 (シャンティイじき)

フランスの磁器およびその窯。1725年ころコンデ侯ルイ・アンリ・ド・ブルボンによってシャンティイに創設された軟質磁器窯。侯は当時ヨーロッパで流行した極東の磁器,とくに日本の柿右衛門や伊万里磁器に情熱関心を示し,柿右衛門風の磁器を製作させた。乳白色地の初期の作例はヨーロッパにおける最もすぐれた柿右衛門手のコピーである。しかし50年以降はやや黄みがかった暖かい色調のものに代わり,その器形,装飾もしだいにマイセン磁器風なものに移行していった。1800年に閉窯。窯印は初期には赤,後期には青で,狩猟用のホルンを描いている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 正明 前田

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む